おっさんゲーマーホイホイの強襲

富松はゲーマーである。

いや、おっさんゲーマーと言った方が適切かもしれない。

家庭用ゲームも好きだが、特にアーケードゲーム(ゲーセンのビデオゲーム)が大好物なのである。

というのも富松は小学生の頃、教育上の理由でファミコンを買ってもらえなかったため、ゲームをするために、ゲーセンに赴き、そこでビデオゲームに興じるというのがライフワークになっていったのである。

当時はファミコンを持っている友達を一瞬羨ましく思ったりもしたが、アーケードゲームの方が最新のグラフィックやゲーム性で、家庭用ゲームを大きく凌駕していたし、なによりあの薄暗い空間の中で、お金を消費しながらゲームに興じるという背徳感が堪らなかったので「ファミコンなんかよりゲーセンが欲しい」というぶっ飛んだ考えを常に持っていたw

当時はゲーセン以外にも玩具店や、デパートの屋上にもビデオゲームの筐体が設置されており、1PLAY50円という価格帯が主流で、ちょっと自転車を漕げば旧作が1PLAY10円で遊べる小型のゲーセンなんかも存在していたため、富松少年のお財布にも優しいPLAY環境が生活圏内にはあった。

大抵、駄菓子コーナーも併設されている店舗が多かったため、お腹が減ったら「ブタメン」とかを買って、お腹を満たすこともできた。

また、都心部の大型店舗に行けば、ゲームに興じる様々な人を見ることもできた。

シューティングゲームでは、富松が見たこともないステージで、見たこともないスコアを叩き出す謎のお兄さん(なぜ真夏なのにロングコートを着ていたかは未だに謎のままだ)がいたり、SEGAの「ギャラクシーフォース」という360度回転する大型筐体の遠心力に負け、小銭を地面にバラ撒くお兄さんを観たりと、ゲーセンを取り巻く人々もまたアミューズメントの一つであった。

あの時の富松少年にとって、ゲーセンは

ディズニーランドよりディズニーランドだったんだ。

現代ではビデオゲームを楽しめる(不良とエンカウントしそうな)薄暗いゲーセンは壊滅し、どこもかしこも目まいのするような明るい照明と、クレーンゲームで埋め尽くされた(若者カップルがデートコースに組み込めるような)ゲーセンばかりになってしまい、おっさんゲーマーとしては寂しい限りだが、こんな状況になってしまったのにはいくつか理由がある。

アーケードゲームVS家庭用ゲーム

富松が少年時代のアーケードゲームは、当時の家庭用ゲームよりグラフィック、ゲーム性ともに優位性があるという前提があったものの、家庭用ゲームの進化と共にアーケードゲームの優位性が徐々に崩れ始めることとなる。

富松
富松

家でネット対戦できる時代なので、わざわざ対戦しにゲーセンに出向く必要もないからね。

アーケードゲームメーカーは「家庭用ゲームとの差別化」を図る目的で、ゲーセンに卸す筐体の「高性能化・大型化・専用化」を進め、同時に売上を確保する目的で「低価格の筐体を大量に売る」方針から「高価格の筐体の少数販売」に方針をシフトさせることになる。

これにより、最新のアーケードゲーム筐体の価格は数百万円~1千万円超といった高額帯が主流となり、(新作が出るたびに筐体の入れ替えなんてできるわけもなく)とても街のゲーセンが扱えるレベルではなくなってしまったのだ。

ということで、最新のビデオゲームはアーケードゲームメーカー直営のゲーセンじゃないとまともに遊べない環境が爆誕し、街のゲーセンは衰退の一途を辿ることとなる。

ビデオゲームVSクレーンゲーム

最新のビデオゲームの運用コストが高騰する中でも、クレーンゲームは1度筐体を買ってさえしまえば、中の景品を入れ替えるだけでコンテンツの最新化が出来てしまうので、ゲーセン側としては(ビデオゲームに比べ)低コストで管理・運営がしやすいという利点を重視し、ビデオゲーム主体からクレーンゲーム主体に切り替えるゲーセンが増え始めることになる。

また、ビデオゲームは上手いプレイヤーが100円で長時間遊べてしまうのに対し、クレーンゲームは1PLAYの時間が決まっている&何度も挑戦させる仕組みであるがゆえにゲーセン側が売上を確保しやすいという「回転率」という点での利点もある。

さらに言うと、ビデオゲーム主体のゲーセンは風俗営業法の規制対象になるため、営業時間や立地(学校や病院の近くはNG)、敷地面積に対する設置台数の制限という縛りがあるのに対し、クレーンゲームはそもそも風俗営業法の規制対象外なので、運営するにあたり規制が超ユルユルで楽自由度が高い。

ということで、ゲーセンのクレーンゲーム一色化は拍車がかかるし、アーケードゲームメーカーもビデオゲーム開発を縮小し、クレーンゲームの開発に主軸を移していくことになるので、ビデオゲーム絶滅の流れは止められないのである。

富松
富松

一時代を築いた恐竜が絶滅していくのを目の当たりにしているような感覚になるね。

滅びゆく者達との想い出を握り続ける漢たれ

さて、本題に入ろうかww

任天堂がswitch2の話題を世に提供し、現行switchのハードとしての余命が見え隠れする今日この頃。

ハードが末期になると「○○コレクション」といった感じでレトロゲームのソフトがわんさかリリースされる法則が存在し、現行switchもその例外ではない。

特に最近目立つのが昔の家庭用ゲームのリマスター版の販売と併せて、昔のアーケードゲームのコレクションソフトがバンバン出ていることだ。

ゲーム基盤や、家庭用ゲーム機に移植されたソフトを買おうものなら、プレミア価格を飲み込むしかなく、プレイ環境構築の道程で○十万円が蒸発するようなタイトルも、ソフト1本数千円で買えるような状況が到来しているのである。

これは天啓言っても過言ではない

富松(大人の心):

ちょっと待ちなよ。今買ってもプレイする時間はないだろう?子育てが落ち着いてから買ってもいいじゃないか?

富松(少年の心):

愚か者め!!その頃にはまたプレミア価格になって手が出なくなるんだよ!

今、定価で買え!すぐ買え!!

5、6本まとめて買っても2~3万円で済むだろう!投資で考えれば安いもんだ!!

プレイしないならプレミア価格になってから売ればいいけど、自分のルーツを思い出させてくれるものにそうそう出会えると思うなよ!!

・・・という富松(少年の心)に猛プレゼンに食らい、Amazonでポチる富松なのであったww

若い時はたくさんの時間があり、「少ないお金で(orお金をかけずに)どう日々を楽しむか」に心を砕いていたものの、大人になってお金に余裕ができると今度は「少ない時間で(or時間をかけずに)どう日々を楽しむか」に逆転してしまっているのが皮肉なもんである。

雑記

Posted by tomimatsu