【愚者の税金】宝くじについて考えてみる
今年も年末ジャンボ宝くじが販売開始されましたねw
宝くじは年々売り上げが下がってきているという報道がありますが、「国民の金融リテラシーが年々上がってきている」のか、「自由に使えるお金の額が年々下がってきている」のか(多分後者なんだろうけど)分かりませんが、そろそろ内容を抜本的に変えないと誰も買わない商品になってしまうんじゃないですかねえ・・・。
さて、宝くじは当選金額こそ「人生を変えるほど大きな額」ではあるものの「当たらない」と言い切れるぐらいの当選確率であったり、50%を下回る還元率であることから「愚者の税金」と揶揄されることが多いです。
今回はその宝くじに関して考察してみようと思います。
還元率と期待値
宝くじの場合、その還元率は約45.7%です。
還元率というのはこの場合、「売り上げ総額に対して、当選金として払い出すお金の割合」を指します。
つまり、皆が宝くじを買って、その売り上げの中からまず54.3%を「地方財政資金の調達」という名目で抜き取って、残りを1等~7等(&ラッキー賞)の当選金として振り分けるわけです。
還元率が100%に近ければ近いほど、取引としてフェアだと評価できますが、「脅威の50%以下の還元率」ってどうなんだ?wと思ってしまいます。
宝くじ以外の他のギャンブルの還元率を見てみましょう。
ギャンブル種目 | 還元率 |
宝くじ | 45.7% |
競艇 | 74.8% |
競輪 | 75.0% |
オートレース | 74.8% |
競馬 | 74.1% |
パチンコ・ パチスロ | 80~85% |
他のギャンブルより宝くじは段違いに低い還元率であることが分かります。
次に期待値を計算してみましょう。
期待値とは「1回の施行で得られる値の平均値」です。
今回ですと「宝くじ当選金額の総和 ÷ 宝くじの発行枚数」となるため、「宝くじ1枚当たりの平均当選金額」をあらわすことになります。
まず、2019年の年末ジャンボの当選金額は以下の通りです。
等級 | 当選金額 | 本数 |
1等 | 7億円 | 23本 |
1等前後賞 | 1億5千万円 | 46本 |
1等組違い | 10万円 | 4577本 |
2等 | 1000万円 | 69本 |
3等 | 100万円 | 2300本 |
4等 | 10万円 | 46000本 |
5等 | 1万円 | 920000本 |
6等 | 3000円 | 4600000本 |
7等 | 300円 | 46000000本 |
年末ラッキー賞 | 2万円 | 46000本 |
え~と賞金総額は・・・ 約687億円(68,767,700,000円)
次に販売枚数ですが、公式発表では23ユニット(1ユニット2千万枚)なので4億6千万枚販売されます。
つまり 68767700000円 ÷ 460000000枚で
期待値は149.495円!!(くじの販売価格の半分です)
つまり宝くじは買った瞬間に50%減価する商品であると言えるのです。
当選確率を考えてみる
還元率、期待値を考えると割に合わない勝負であることが容易に分かりますが、それでも買う人が後を絶たないのは「1等の当選金額が人生を変えるほどデカい」からです。
では次に「人生を変えるほどデカい当選金額をゲットできる確率」を考えてみましょう。
前述の情報より1等(7億円)が当選する確率は・・・
1 / 2000万(0.000005%) ですw
この確率がどれぐらいすごいことなのか、他の事象と比較してみます。
事象 | 発生確率 |
宝くじ1等当選 | 1 / 2000万 (0.000005%) |
乗った飛行機が墜落する確率 | 1 / 1100万 (0.0009%) |
雷にうたれる確率 | 1 / 1000万 (0.00001%) |
頭の上に隕石が落ちてくる確率 | 1 / 160万 (0.0000625%) |
別の車のキーが 自分の車のキーと合う確率 | 1 / 150万 (0.00007%) |
麻雀の「天和」を引く(※)確率 | 1 / 33万530 (0.000303%) |
四つ葉のクローバーが見つかる確率 | 1 / 10万 (0.001%) |
オスの三毛猫が生まれる確率 | 1 / 3万 (0.003%) |
※ 天和 とは麻雀の役の1つで、親の配牌の時点で既に和了の形が完成している状態を言い、「天の神様からいただいた和了」という意味を持ち、引こうものなら「運を使い果たして死ぬ」とまで言われるレアな役のことですw
あちゃ~w
隕石とか飛行機が出てきても太刀打ちできないほど低い当選確率じゃないですかww
まとめ
結論として「宝くじは当たらない商品」と考えたほうがいいですね。
しかしながら、よく聞く「夢を買う」ってフレーズは分からなくはないですし、そこを否定したら面白くないので・・・
1枚(300円)だけ買って、当選した時のことを想像してニヤニヤしておくってのが、最もコストパフォーマンスの高い「宝くじとの付き合い方」だと考えます。
え?富松は買ったかって?
買うわけないじゃんw
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