下落相場における考え方
連日の下落相場が続きますが、人によってはこれまでに得た評価益がみるみる削られてガッカリする人もいらっしゃると思います。
富松はこの下落相場の大底はまだまだ先だと思っていますが、毎月の米国株の買い増し(主にETFですが)に関しては機械的に継続するつもりです。
今後、下落が続いても特に不安もなく機械的に買い増しできるのは「いずれ上昇局面が訪れる」ということを確信しているからです。
今回はこの確信の根拠に関して「お金の流れ」という観点でお話しようと思います。
米国株式市場には毎月銭が流れ込む
米国では日本より株式投資している人の割合が高いのは事実ですが、「アメリカ人の多くが株式投資に精通しているのか?」というとそんなこともありません。
むしろ、感覚的には日本人と似ていて「株式投資は難しい」、「よく分からない」と感じている人が多いので、一般的には(日本でも最近ようやく流行し始めた)米国のインデックスに対して投資をするパターンが多いのです。
また、買い方も「今回のような暴落を待って買う」というような機動的な取引ではなく、401K(確定拠出年金)のプログラムによって毎月一定額をインデックスファンドで積立するという手法がメジャーになります。
王道中の王道ですね。
これは、米国株式市場には「毎月、労働市場から生み出されたお金が一定割合流れ込み続ける」ということを示唆しています。
また、米国は人口がまだまだ増加している国なので、労働人口の増加に伴って「労働市場から株式市場に流入するお金の量も年々増加する」ことが見込めるのです。
日本人も毎月米国株(インデックス)を積立投資する事が定着し始めているので、この流れは今後も継続するとみています。
以上の事から、時々暴落イベント(バーゲンセール)はあるものの、米国株式市場には常に上昇のバイアスがかかり続けていることが分かると思います。
もちろん米国には優秀な企業が多くあることも重要な要素ではあるのですが、お金の流れから考えた場合でも、資本主義が継続するのであれば「上がり続ける構造になっている」という点は覚えておいた方がいいと思います。
日本の株式市場に上昇バイアスがかからないのは何故か?
投資で儲かるために重要な要素は何でしょうか?
「エントリーのタイミングを読む天性の感覚」でしょうか?
「決算の内容を細かく分析できる能力」でしょうか?
いいえ。
答えは「儲かりやすい場所(環境)で投資をする」だと思います。
魚釣りを楽しもうと思ったら、魚の多くいる場所で釣りをしますよね?
わざわざ魚のいない場所で釣り糸を垂らす人はいないと思いますw
投資も同じです。
自分が汗水垂らして稼いだ「大切なお金」をわざわざ「勝つ確率が少ない市場」に投じるのは愚かな行為だと言えます。
以下のグラフを見た上で「そうだ!日経平均に毎月積立をしよう!!」と考える人は、投資などせずに、大人しく毎月銀行預金をしていた方がいいと思います。
日経平均はバブル時の最高値(1989年の3万8915円)を32年以上経った今でも更新できずにいます。
そんな儲からない自国の投資環境を見せられ続けてきた日本人が、自国の株式市場に毎月積立投資をするという思考に到達することは無いと思います。
そもそも日本の株式市場自体が「米国株式市場が下がれば大きく下げる」、「米国株式市場が騰がれば少しだけ騰がる」という主体性の無い動きをしているので、日経平均に投資をして勝つ日が訪れた場合でも、NYダウやS&P500に投資している方が余裕でアウトパフォームしている事でしょう。
日本株は政府保有や企業間の持ち合い株等の存在によって、市場に出回る浮動株の割合自体が少ないので「(そんな残りカスに)そもそも投資する価値が無い」という本質的な問題もありますww
まとめ
下落相場が来た場合、「勝てる環境で投資をしている」のであれば自身の資産の平均購入価格を下げる絶好のチャンスなので安心して買い増しできると思います。
逆に「勝てない環境で投資をしている」のであれば今後30年以上も株価が浮上してこないケースも考えなくてはいけなくなるので、追加投資自体がギャンブル性を帯びてくるわけです。
前者は安心ですが、後者の場合は「損切して撤退」が順当な考え方です。
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