【銘柄分析】バークシャー・ハサウェイ(BRK.A / BRK.B)
バークシャー・ハサウェイといえば「投資の神様」でおなじみのウォーレンバフェットが経営する会社です。
元々、バークシャー・ハサウェイという会社は紡績事業を営んでいましたが、業績が傾いていました。
そこで、1962年にウォーレン・バフェットがこの企業の株を買い占め、事業の建て直しに乗り出します。
結果は大成功・・・と言いたいところですが、建て直しは失敗することになります。
その後、紡績事業からは撤退し、GAICOという保険会社を買収することで保険事業を中核とした投資会社へ変貌を遂げることになるのです。
保険料として集めたお金をバフェットの投資手腕で増やしまくるというビジネスモデルは最強ですねw
基本情報
本社:アメリカ合衆国 ネブラスカ州 オマハ
設立:1888年
ティッカー:BRK.A またはBRK.B
セクター:金融
株価(A株:BRK.A):519,991.00ドル(2022/03/19時点)
株価(B株:BRK.B):342.41ドル(2022/03/19時点)
配当利回り:0%(2022/03/19時点)
バークシャー・ハサウェイは保険会社ではあるのですが、ウォーレン・バフェット(と副会長のチャーリー・マンガー)の存在によって投資会社という色が異常に強く出ているため、ある意味特殊な企業という印象があります。
長年に渡るウォーレン・バフェットの経営(投資)手腕によって、現在(執筆時点)世界の企業の時価総額ランキングは7位ですww
順位 | 企業名 | 国 |
---|---|---|
1 | アップル | アメリカ |
2 | マイクロソフト | アメリカ |
3 | サウジアラムコ | サウジアラビア |
4 | アルファベット | アメリカ |
5 | アマゾン | アメリカ |
6 | テスラ | アメリカ |
7 | バークシャー・ハサウェイ | アメリカ |
8 | エヌビディア | アメリカ |
9 | メタ・プラットフォームズ | アメリカ |
10 | 台湾積体電路制造 | 台湾 |
バークシャー・ハサウェイは「投資会社」の印象が強すぎて、同社の株を購入するということは、ファンドマネージャーがウォーレン・バフェットのETFを購入するようなイメージになっちゃいますねw
株式はA株とB株で2種類
バークシャー・ハサウェイの株式はA株(BRK.A)とB株(BRK.B)の2種類あり、B株はA株を分割したものになります。
そもそもA株の株価は1株あたり519,991ドル(約6,000万円)なので、個人投資家が気軽に買えるような代物ではなく、主に取引しているのはプロの機関投資家になります。
そこで、A株を価格ベースで1500分の1に分割したものがB株となり、我々が購入できるのはこのB株のみになります。
A株が1株あれば家が建つw
残念ながらB株の株価はA株の約1500分の1なのですが、1株あたりの投票権は1万分の1になってしまうみたいですね。
補足ですが、B株の株価はA株が基準になります。
もし、「A株の株価 < B株の株価×1500」という状況が発生した場合、機関投資家が「A株を買って、B株を空売りする」ことで利益を獲りにくる(裁定取引する)ので、自然にA株とB株の株価の乖離は調整されるようになっています。
執筆時点の株価で計算するとB株は理論値(=A株の株価÷1500)より4ドル割安で買えることになるね。
無配当を貫く投資の神様
バークシャー・ハサウェイは配当金を出しません。
バフェット爺さん自身が「配当をしっかり出す企業」を好むのに妙な話に思いますよね?
それはウォーレン・バフェットが「企業の稼いだお金」に対して以下の考えを持っているためです。
- まず、現在の事業に対して(再投資の余地があるのなら)再投資を行うべき。(再投資によって事業の拡大、効率化、競争優位性の確保によって更なる収益拡大に繋がり、株主が配当金を受け取るよりも高いメリットがもたらされる。)
- 次に(主に他業種の)事業買収を行うことで自社株の価値を高めるべき。
- 最後に(自社株が本質的な価値よりも割安で取引されている場合は)自社株買いを行うべき。
ウォーレン・バフェットは配当自体を否定しているわけではありません。
あくまで株主の立場に立って「その企業が成長し続ける間は、株主に対して配当金を出すのではなく、そのお金を更なる企業成長のために使った方が(「資産を増やしたい」という株主の目的に対して)合理的である」と考えているのです。
ここからは富松の想像なのですが、稼いだお金の使い道として、前述の3つの考えのどれにも当てはまらなくなった時、バークシャー・ハサウェイは配当金を払うようになる気がしています。
つまり、「無配当」という現在の状況は「バークシャー・ハサウェイはまだまだ成長の余地がある」という裏付けになるとも考えられるのです。
どこまでデカくなるつもりだろう・・・w
配当金を株主に支払うと、税金で一部取られてしまうので、ウォーレン・バフェットのような信頼できる経営者であるならば、無配当でガンガン成長してもらった方が確かに合理的だと思います。
少しだけ気になること
如何に「投資の神様」といえども、御年91歳のウォーレン・バフェットです。
既に後継者は決まっている(グレッグ・アベル氏)とはいえ、バフェット爺さんのいなくなった世界でのバークシャー・ハサウェイの動きは大丈夫なのか少し気になるところです。
現在、富松ポートフォリオに入っていない銘柄ですが、変な個別株を買うよりも、素晴らしいリターンを叩き出してくれる銘柄であることは間違いないので今後の購入対象にしようかちょっと考えてみようと思います。
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