「Hilton Grand Vacations」の販売説明会に行ってきた

2020年4月10日

年初にグアムで結婚式を挙げた際に、現地で「Hilton Grand Vacations」の商品(サービス)の販売説明会に誘われ、「ヒルトンホテル内のレストランで使える食事券1万円分という餌」につられて妻と一緒に販売説明会に参加した時の話を書こうと思います。

結構前の話なので具体的な金額に関しては結構あいまいな記憶で書いていますw

「Hilton Grand Vacations」とは

世界4300か所に存在するコンドミニアムを購入(オーナーシップに参加)することで、購入したコンドミニアムを含めた世界4300か所のコンドミニアムを利用する権利が得られるというものです。

購入単位は通常の不動産取引と異なり、「特定のコンドミニアムの所有権を1年の内、1週間(1年の1/52)分購入する」というタイムシェアのイメージとなります。

そして、購入後は購入した物件のグレードに応じたポイントが毎年付与され、ポイントの範囲内で(購入したコンドミニアムを含む)世界4300か所のコンドミニアムの予約ができるようになるという事になるとのことでした。

つまりこのサービスを利用する場合、「人気リゾートの「スイートルームクラス」レベルの宿泊に宿泊費用が永続的に掛からなくなる(渡航費は必要)」というのが本商品の最大の売りとなり、保有期間が長ければ長いほど権利を享受できる期間の長さにより、初期コストの回収が可能になる商品みたいです。

ヒルトンが管理するので部屋の清掃を含めた管理もバッチリで、何より大きな部屋が複数ある間取りなので、「1家族+その親族」みたいな構成でも1つの物件内で泊まれるキャパのデカさも魅力となります。

(不動産の権利なので、子や孫の代へと相続することもできる商品みたいです。)

説明を受けた直後の感想

富松が説明会を受けた際はハワイの物件購入を勧められました。

グアムから帰った直後ということもあり、南国を満喫後の富松にとってはヨダレが出るほど素晴らしい商品に思えました。

こんな優雅な場所でくつろぐ休暇にあこがれちまうぜ☆

ハワイで暮らすように泊まる(デカい部屋で)・・・素晴らしい!!とマジで思いましたよ!

コストに関する情報を聞くまではねww

富松
富松

コストに関して

以下に富松が最初に勧めれらた商品の一例を記載します。(記憶ベースなので大体の額ですw)

物件スペック:ハワイのワイキキの物件(2LDKくらいだけど、1部屋が大きい感じ)

初期コスト:不動産権利購入+手数料等で大体65000ドルくらい

管理コスト:大体年間2400ドルくらい(変動あり)

(基本ドルベースでの考え方になります。)

説明では管理コストの中に固定資産税や建物のメンテコストも含まれているとのことで、毎年支払うお金に関しては管理コストのみの認識で問題ないとのことでした。

富松視点での商品分析

本商品の説明を聞いている時に「資産」というキーワードがよく出てきたのですが、バランスシート上、完全に「負債」です。

「ポケットにお金を入れてくれるのは資産」

「ポケットからお金を奪っていくのが負債」

だからです。

ロバート・キヨサキ氏の著書「金持ち父さん貧乏父さん」を読んでる人であれば一瞬で気付くと思いますが、本商品は初期コストと毎月の管理コストが発生しますが、商品保有中に現金で収入が発生することは一切ありません。

宿泊予約するためのポイントが付与されますが、期限付きなので使わなければ失効します。

正直、初期コストまでは妥当な感じがしており「ふ~ん」って感じで説明を聞いておりましたが、管理コストが結構高いなと感じました。

管理コストに関してはインフレ率の影響を受けるため、基本的に毎年上がると考えて間違いないと思います。

米国のインフレ率は年2~3%程度あるので同程度の価格上昇を考慮する必要があると考えると・・・

契約時に年間管理コストが約2400ドルであっても、インフレ率(年3%と仮定)を加味すると20年後の年間管理コストは約4300ドルを超える計算になります。

低インフレ基調(年0.7%)の日本で生活していると意外と見落としがちなポイントになりそうですね。

あと基本的にドルベースでの考え方になるので為替の変動も大きく影響を受けることになります。

ドル円の相場は割と「100~120円」くらいのボックスで推移していますが、将来的に円安に振れる可能性が高いので、20年後の年間管理コストは日本円で50~60万円を想定せざる得ません。

老後も管理コストが上昇し続けるのは厳しいっす。。

富松
富松

この商品がフィットする人

この商品はかなり人を選びます。

「高品質の部屋での宿泊を前提とした海外旅行を頻繁にする人」にとってはコスパの高い商品ではあるものの、管理手数料の永続的な上昇を考えると、保有し続けられるだけのスペックを備えている必要があります。

この商品に対して満足度が高い人は恐らく、以下の要素を兼ね備えている人かもしれません。

  1. 海外旅行が大好き(ライフワーク)な人
  2. 1年以上前から旅行の計画が立てられる人(予約制なので)
  3. 経済的に余裕のある人

20年程度の保有を考えるとトータルコストは1500万円を超えるため、お金と時間に余裕のある人向けの商品です。

1500万円を配当利回り4%の株に投資すると年60万円の配当収入か・・・

富松
富松

旅行の思い出は金額換算できない価値があるものの、どうしても富松は利回りを考えちゃいますねww

富松はまだまだ資産形成を最優先で行わなければいけない段階なので、いかに魅力的な商品であったとしても寄り道している場合ではありませんw

ということで富松は本商品の購入を断念しました。

とはいえ、富松に「ある種の目標」のようなものを与えてくれたので、結構有意義な時間を過ごせました☆

この企業を(株式)投資先としてはどうか?

このビジネスモデルが素晴らしい点は不動産の所有リスクをユーザーに持ってもらい、宿泊客の増減に関わらず、ヒルトン・グランド・バケーションズ自体は管理コストを安定して徴収できるという点ですね。

一般的なホテル業だと宿泊客が集められないと収益に結びつかないですからね。

逆に言うと「不動産所有者となるユーザーをどれだけ集められるか」かがこのビジネスモデルの勝負所となるため、「魅力的な物件の開発」と「多くの人に興味を持ってもらう」がコストのかけどころなのですが、実際に説明会に参加して「(後者の)営業コストを少しかけすぎている」ような印象を受けました。(マンツーマンの説明&お礼の食事券)

説明を受けた人の多くが富松と同じような感想を抱いているようだと、ユーザーの新規開拓に繋がらないので営業コストの回収まで至らず、ジリ貧になってしまいますからね。

ヒルトン・グランド・バケーションズ(HGV)は執筆時点の株価は13.30ドルとコロナショックの影響を思いっきり受けていますが、コロナショック前から株価はイマイチな推移ですので、長期投資の対象としては考えにくいです。(遊びで1株持つのは面白いかもしれませんがw)

「管理手数料の大幅な引き下げ」ができればファンが増えて大化けしそうな気はする

富松
富松

おまけ

説明会に参加したお礼として「ヒルトン内のレストランで使える1万円分の食事券」を貰ったので、帰りにホテル内の鉄板焼きレストランで素晴らしいランチを頂きました。

きっとこういう「食事券のコスト」や「説明する人の人件費」も、管理コストに含まれてるんだなぁ

・・・とか考えながら、熱々のステーキをほおばる富松なのでしたw

ごちそうさまでした☆
ヒルトンのレストランは意外とコスパ高かったです☆

富松
富松

雑記

Posted by tomimatsu