富松、個人事業主になる(サラリーマンと兼業だよ)
突然ですが、このたび富松は個人事業主となりましたw
とは言っても「サラリーマン(本業)を続けながらの副業」という位置づけで個人事業主になったという状態です。
個人事業主になった経緯
日本におけるサラリーマンとしての平均所得は上がることはなく、終身雇用も崩壊しはじめた昨今、遂に政府はサラリーマンの副業を推奨するようになりました。
先日、衆議院総選挙は終わったものの、今後も国民を取り巻く不況の波が解消される見込みは全くありません。
減税すらできないのに、所得倍増計画とか期待できないですからね。
「政策による所得増加が見込めない以上、自分でなんとかしていくしかないやんけ」という考えの元、富松は個人事業主としての一歩を踏み出すのでした。
サラリーマンと事業者のキャッシュフローの違い
サラリーマンが手にする所得(給料)というのは既に税金が引かれた後の額になります。
つまりサラリーマンは税引き後のお金で必要なものを購入したり、投資するなりして生活せざるえないのですが、一方で事業主(小さな個人事業でも大企業でも)の場合、事業から得た収入から経費を引いた分のお金が課税対象となり、この点がサラリーマンと事業主の大きな違いになります。
つまり、事業主は事業で必要な出費(経費)に関しては税金から引かれる前に使えるということになり、経費が大きければ大きいほど課税対象となる利益が小さくなるので、課税額を小さくすることが可能になるのです。
サラリーマンは税金が引かれた後のお金でやりくりするしかないのに酷い話ですよね。
サラリーマンの課税対象となる所得 = 給料
事業者の課税対象となる利益 = 収入 - 経費
この不公平な税制を揶揄した言葉で「十五三一(とうごうさんぴん)」というものがあります。
これは、「サラリーマンは所得の10割に税金がかけられるが、自営業者は所得の5割、農業は所得の3割、政治家の所得に至っては1割しか課税されない。」という意味であり、「経費」を上手く扱う事で課税所得をコントロールできることを表しているのです。
サラリーマンは会社側で年末調整してくれているので、税金に関して学ぶ機会は(自発的に動かない限り)訪れないのが「ある種の罠」だといえますね。
個人事業主になるメリット
国も副業を推奨している通り、これからはサラリーマンも収入の複線化を積極的に考えないと生きにくくなる時代の到来が予想できます。(既に訪れているとも言えますがw)
賃金の引き上げができないのに、増税され続け、終身雇用は崩壊し、年金は2000万円足りなくなるので、「サラリーマンの皆さん!もっと本業でも副業でも稼いで自衛するように!」という国からの熱いメッセージにどう応えるかが問われる局面ですww
さて、サラリーマンが個人事業主になるメリットをざっくり以下に記載してみます。
- 事業に必要な支出を経費として計上することができる
- 青色申告特別控除が使えるようになる
- 副業の所得と本業の所得を損益通算できる
- 会計や税金の勉強になる
まず、1点目の「事業に必要な支出を経費として計上することができる」に関してですが、例えば「ブログの執筆、ブログサイト運営」を事業とした場合、レンタルサーバ利用料を経費にできることはもちろん、自宅を事務所とすることで家賃や通信費、光熱費の一部(事業として利用している分)を経費として計上すること(家事按分)が可能になります。
趣味でやっていれば単なる出費も、正々堂々と事業として展開することでちゃんと経費になるのは素晴らしいですよね☆
続いて2点目「青色申告特別控除が使えるようになる」に関してです。
「青色申告特別控除」とは青色申告で確定申告を行う場合、55万円(e-Taxによる電子申告の場合は65万円)の特別控除がつく制度です。
サラリーマンをしながら個人事業主をする場合は、サラリーマンとして使える「給与所得控除」と個人事業主として使える「青色申告特別控除」の両方を使うことができます。
純粋に控除枠が広がる(互いに干渉しない)ので見逃す手はありません☆
3点目は「副業の所得と本業の所得を損益通算できる」に関してお話します。
例えば、副業で赤字が発生してしまった場合、本業のサラリーマンの収入と相殺することが可能になります。
その場合、正味の収入が減っているわけですからサラリーマンとして取られている税金額は「取られすぎ」となるので「取られすぎている分」は還付されることになります。
狙って副業を赤字にする行為は脱税行為に相当するので気を付けましょう。
最後に「会計や税金の勉強になる」です。
サラリーマンは自発的に動かない限り、会計や税金に関して学ぶ機会は訪れません。
(年末調整も会社でまとめてやってくれますからね。)
それはなぜでしょうか?
国民の大部分(サラリーマン)が「自らは動かない無知」でいてくれる方が、政府が徴税しやすくなるからですww
前述の 「十五三一(とうごうさんぴん)」 の話に戻りますが、サラリーマン以外の事業者の徴税割合が低いのは、自ら税制を学び、所得を経費によって上手に調整しているからです。
日本のサラリーマンとして生きていく以上、ジリ貧になる未来は避け難いのですが、そんな未来を嘆くより、自分でできる事を積極的に学び、実行してみる事が重要であると富松は考えています。
個人事業主になるデメリット
個人事業主になるデメリットは以下になります。
- 青色申告が面倒くさい
- サラリーマンの職(本業)を失った場合、失業保険がもらえない
まず「青色申告が面倒くさい」に関してです。
「青色申告」は税金面においては強力な節税効果をもつ制度ですが、利用するにはハードルがあります。
まず、「青色申告」を使えるようにするためには
①「開業届」を税務署に提出する
②「青色申告承認申請書」を税務署に提出する
という手続きが必要です。
そして、青色申告として確定申告をするためには、
③「期限内に申告する必要がある」
④「正規の簿記の原則で記帳(複式簿記)する必要がある」
⑤「貸借対照表と損益計算書を添付する必要がある」
という点を守る必要があります。
③は「期限くらい守れよw」って話ですが、④と⑤に関して(専門知識が必要そうで)難しそうですよね?
実際、自力でやろうとすると学ばなければならない事が多く、難しいですw
しかし、現代では有能なクラウド会計ソフト(サービス)が存在するので、口座と連携させて収入や支出を記載していくだけで、ほとんど自動で集計してくれます。(開業に必要な手続きも簡単にできます。)
補足ですが、富松は「クラウド会計ソフト freee」を利用しています。
開業手続きもスムーズに出来たし、様々な入力も割と直観的にできるのでかなり有能なソフトだと思います。
一部のサービスは無料で利用可能なので、気になる方は事業用のgmailアカウントを作って試しにやってみるのもいいと思います。
続いて「サラリーマンの職(本業)を失った場合、失業保険がもらえない」に関してです。
これは当たり前ですが、サラリーマンの職を失っても個人事業主である以上、完全失業の状態になっていないので失業時の給付は受けられません。
失業保険が欲しい場合は、サラリーマン失業時に廃業届を提出すればいいだけなので、デメリットというか少し手間が増えるというレベルの話ですね。
サラリーマン個人事業主が本業に対して配慮すること(常識的レベル)
本業がサラリーマンである以上、以下の状況にならないように気を付けるべきです。
- 本業に支障をきたさないこと
- 本業とする会社の看板に傷をつけるような行為をしないこと
- 本業とする会社に対する背任行為になるような行為をしないこと
当たり前すぎて説明不要なんですが、具体的には以下の状況を避けるべきです。
- 本業と副業の稼働時間が被らないようにする
- 副業によって睡眠時間が減り、結果的に本業のパフォーマンスが落ちないようにする
- 本業の情報を漏えいしてしまうようなトラブルによって、本業の会社の評判が損なわれることが無いようにする
- 本業と同業の事業展開をしたり、ライバル会社の仕事を受けるような(本業の収益に影響を与える)事業展開をしない
といったあたりは常識的に気を付けるべきですね。
もちろんケースバイケースなので、上記以外にも本業に対して影響がでそうな事業展開は避けるべきです。
まとめ
サラリーマンは投資をしなかったり、税制を学んで利用しない場合、(国の政策に対して)受け身の状態で生きていくことになります。
多くの人々は「減税される事」を願い、「給料が増える事」を願い、「充分な額の年金が支給される事」を願うのですが、その全てが「自分以外の誰か(国会議員ww)が何とかしてくれないと解決しない問題」なので、どんなに願っても解決することはありませんw
問題の多くは二十年以上も前から存在しているのに、未だに何も解決できていない事と、現在も解決に向けた大きな取り組みがない事が「今後も問題が解決することがない」という証明になってしまっていますね。
はい。
富岡さんは今とても正しい事を言いましたw
日本で生きていく以上、受け身のままではリスクがデカすぎるので、自分で解決可能な問題に関してはなるべく自分で解決したり、問題回避の道を採りたいと富松は考えています。
もしかしたら選択を間違えることもあるかもしれません。
でもそれならそれで軌道修正すればよいだけの話です。
ひとりの囚人は壁を見ていた。
もうひとりの囚人は鉄格子からのぞく星を見ていた。
あたしはどっちだ?
ジョジョの奇妙な冒険 第六部より
このセリフはフレデリック・ラングブリッジの「不滅の詩」から引用されたセリフですが、絶望的な状況下でも勇気を奮い立たせるとても素晴らしいセリフだと思います。
二人の囚人には立場や状況の違いはないものの、一人は絶望(壁)を目の前にして諦めてしまうのに対して、もう一人は絶望の先にある希望(星)を見つめて決して諦めない精神こそが、どんな状況でも前進できる可能性を得られるということを示しています。
どんなに絶望的な状況でも、壁を見つめる囚人ではなく、星を見上げる囚人になりたいですね☆
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