効率的市場仮説のパラドックス
「投資の神様」や「オマハの賢人」と呼ばれるウォーレン・バフェット氏はバリュー投資(その企業の利益水準や資産価値から考えて株価が割安と判断できる銘柄に投資する手法)で莫大な富を築いてきました。
しかし、今年で90歳になるバフェット爺さんの勉強量は尋常ではなく、1日の仕事時間の80%を読書に費やす程だそうです。
長年に渡って蓄積してきた知識をフルに使って分析を行うため、同等のバリュー投資が一般人である富松にもできるとは到底思えませんw
コーラを飲みまくってる爺さん的なイメージが強いけどw
積み上げ続けた知識量はまさに賢人と呼ぶにふさわしいほどです☆
数多の投資本でもさらっと「バリュー投資」の説明や勧めがあったりするけど、そもそもそんな簡単に「バリュー投資」なんて出来るものなのでしょうか?
効率的市場仮説
「バリュー投資」は言ってみれば「誰も気づいていない値付け間違い(割安)の銘柄を発見して投資する行為」です。
ウォーレン・バフェットをはじめ、多くの猛者が常に眼を光らせて分析しまくっている米国市場でそんな真似ができるとはとても思えません。
こういった環境下では、株価というものはあらゆる情報を瞬時に織り込んで適正価格になってしまうものです。
つまり既に市場に出回っている情報を元に分析したところで、その情報は既に株価に織り込まれているため、既存の情報を元に利益を上げる事などできないということです。
これを「効率的市場仮説」と言います。
まだ市場に出ていない情報(インサイダー情報)でもなきゃ市場を出し抜いて儲ける事はできないってことだね。
「効率的市場仮説」が有効である場合、多くの人は市場を出し抜いて割安で株を取得する機会は訪れないため、「インデックスに投資することで平均的なリターンを継続して得続けることが有効である」という論理は正しいと考えられます。
効率的市場仮説のパラドックス
さて、「効率的市場仮説」が正しいとすると、現在の株価は「分析済の適正価格」なので、分析すること自体無駄ってことになります。
この「効率的市場仮説」の面白いところは、仮説を信じて分析しない人が増えると成立しない(適正価格にならない)が、仮説を疑って分析する人が増えると成立する(適正価格になる)というパラドックスが存在するところです。
つまり「効率的市場仮説は効率的市場仮説を信じていない人達が存在しているから成立する」ということなのです。
実際のところ「効率的市場仮説」は正しいのか?
富松の過去の経験ですが、2018年12月27日にゼネラルミルズ(GIS)を37.43ドルで何となく拾ったら、その後、同銘柄の値付け間違い(株価が不当に安い)という指摘が報道され株価がモリモリ上がってきたという経験があります。
別に狙って投資していたわけではなく、単なるラッキーなだけだったのでバリュー投資とは言えませんがw
こういった経験も踏まえると、富松の感覚的には市場は「概ね適正価格だと思われるが、完全とは言えない」という印象です。
富松でもまぐれで値付け間違いの銘柄を拾えるくらいなので、意外と隙はあると言えるww
市場が概ね適正価格を維持しているってことは、ほとんどの投資家は「効率的市場仮説を信じていない」って事の裏付けとなりますw
まぁこの「値付け間違いがめったに起こらない」という状況は、チャンスは生まれにくいものの、株価に対してある程度の信頼性が生まれるのでむしろ喜ばしいことだと思います。
富松より優秀な人達が分析してくれてるから手間も省けるw
結局、富松はどう戦うべきか?
結局、現在の株価は「分析済の適正価格」である場合、とれる選択肢は2つだと考えます。
①インデックスに投資する
②その企業のビジネスモデルが未来でも有効であるかを考え、長期投資をする。
①は「もうあきらめてるパターンw」ですが、富松のような分析能力の乏しい個人投資家が取りうる最適解ですね。
②は「現在市場に出回っている情報」が織り込まれているってことは「まだ織り込まれていない未来」に賭けるしかないって話になります。
富松は預言者ではないので、まだ訪れていない未来の情報なんて持っていません。
しかし、「持続しそうなビジネスモデル」かどうかは(なんとなく)分析可能なので、そこを拠り所として長期で戦うのが唯一の道かなと考えています。
VOOを保有しておいて言うのもなんですが、インデックス投資は退屈なんだよねww
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