【銘柄分析】マクドナルド(MCD)
「マクドナルドは何で稼いでいる企業か?」と聞くと多くの人は「ハンバーガーを売って稼いでいる(&そのフランチャイズに伴うロイヤリティで稼いでいる)」と想像すると思います。
富松も昔はそう思ってました。
ずばり!マクドナルドが持つビジネスモデルの本質は不動産業です。
今回はそんなマクドナルドに関して書いてみようと思います。
基本情報
本社:アメリカ合衆国 イリノイ州 シカゴ
設立:1955年
ティッカー:MCD
セクター:一般消費財
株価:254.36ドル(2022/04/08時点)
配当利回り:2.17%(2022/04/08時点)
マクドナルドのビジネスモデル
一般的なフランチャイズビジネスは「看板」、「商品を作るノウハウ」や「商品の素材仕入れルート」等の使用料を「フランチャイズ加盟者」が「本部」に支払う事で、そのブランドを使った事業を展開可能になることを指します。
一般的なフランチャイズビジネスだと、「加盟者」側で、店舗(またはその購入費用)を用意する必要があります。
マクドナルドの場合は(ロイヤリティとは別に)マクドナルド本部が保有する土地や建物に対して、「ハンバーガーの製造システムを搭載した物件(店舗)」を造り、その物件を「フランチャイズ加盟者」に貸す事で賃貸収益を得続けるビジネスモデルとなっています。
つまり、(ハンバーガーの売上とは関係無く)、一定のキャッシュフローを生み出し続ける物件を世界中に保有している超優良企業というのがマクドナルド(MCD)の正体になります。
実際、ハンバーガーも売れてるもんだから、ビジネスモデルとして秀逸としか言いようがありませんw
なぜマクドナルドのハンバーガーは売れるのか
「ハンバーガー」と聞くとマクドナルドをイメージする人は多いと思います。
お昼時になると、駅前にあるマクドナルドに行列が出来ている光景も目にする機会が多いのではと思います。
でも、正直言って「マクドナルドより美味しいハンバーガーを出す店は山ほどあるのに何で?」と思いませんか?
マクドナルドが人気の理由として上位にくるのが主に以下になると思います。
- 注文してから出てくるまでが早い
- 安い割にそれなりに美味しい
- 駅前などの好立地には必ずと言っていいほど店舗がある
実はこの人気の3要素こそが、マクドナルド発展の軸となる要素そのものなのです。
元々、「マクドナルド」という事業は、マクドナルド兄弟が「注文を受けてから数分以内にハンバーガーを客に提供する」を目的に、調理工程をシステム化させたハンバーガー屋でした。
そこへセールスマンのレイ・クロックが現れ、この合理化された調理システムに感銘を受けます。
フランチャイズ化のアイディアを思いついたレイ・クロックはすぐさまマクドナルド兄弟と契約を結び、その後はレイ・クロックの活動によって瞬く間に店舗数は増えてゆくことになるのです。
これによって、多くの場所で、多くの人々が、手早く、安い割にそこそこ美味しいハンバーガーを食べれるようになります。
しかし、マクドナルド兄弟は元々店舗の拡大路線に難色を示していたため、利益追求を第一に考えるレイ・クロックと対立するようになってしまいます。
なんやかんやあって(笑)、最終的にマクドナルド兄弟は事業としての「マクドナルド」をレイ・クロックに売却することになるのですが、現在我々が容易にマクドナルドのハンバーガーを口にできるようになったのは(利益第一主義のw)レイ・クロックのおかげと言っても過言ではありません。
世界中の人が同じ味を安価に楽しめるという点で「マクドナルド」がハンバーガーショップのアイコンになってしまったのも頷ける気がしますね。
詳しくは↓の映画「ファウンダーハンバーガー帝国のヒミツ」を観た方が1000倍分かりやすく、また楽しめると思いますww
マクドナルドの成功例を見ると、「最高の商品を客に提供することだけが事業の成功を約束するものではい」ということが良く分かります。
「どんな人達」に「どんな商品」を「どのように売るか」が重要ってことね。
富松の見ているもの
日本の人口は減少傾向ですが、世界の人口は増加傾向です。
特にインドの人口は増え続けていて、外食産業が挑戦する国としては素晴らしいのですが、
インドは元々、衛生上の問題で外食自体が敬遠されていた国だったので外食産業分野としては未開拓の国でした。
しかしインドの経済成長と共にそういった問題点が改善されてきたため、マクドナルドは「宗教上の理由から牛肉や豚肉を食べない人」でも口にできるメニューを引っ提げて、果敢にインドに進出したのです。
結果的にマクドナルドはインド人(13億人)にも受け入れられることになります。
世界の人口が増加していく以上、世界の誰もが手にできる商品を売るビジネスが儲かるのは必然です。
そこに「徹底的に合理化されたハンバーガー製造システム」と「不動産賃貸の仕組み」の合わせ技があればボロ儲けが約束されているようなものですw
富松自身はマクドナルドの利用頻度はあまりないのですが、これからも世界中で稼ぎ続けられる優良企業であると思います☆
おまけ:日本マクドナルド VS 米国マクドナルド(本家)
日本にも日本マクドナルドホールディングス(2702)という企業があり、日本の株式市場に上場しています。
しかし、「マクドナルドに投資をしたい」と考えるのであれば、富松は本家の米国マクドナルド(MCD)に投資をします。
なぜ?と思った方は過去の株価チャートと配当利回りを比較してみればお分かりになるかと思います。
過去の実績はチャートや配当金額を見れば一目瞭然です。
また、未来の実績を占う上でも、日本はこれから顕著に表れてくる「人口減」という環境的な要素を考慮すると、日本マクドナルドホールディングス(2702)が継続的に売上を伸ばし続ける事自体が至難の業であるのに対し、本家(米国マクドナルド)の方は人口増加を続ける世界から収益を吸い上げ続けるという構造を持っている点で、勝負にならないと思っています。
結局、胴元が一番儲かるという事なので、投資するなら胴元に投資した方が健全ですよね☆
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