【書評】バビロンの大富豪
本書は蓄財哲学に類する内容が物語形式で描かれる少し変わった書籍になります。
「最も裕福でありながら滅んでしまった古代都市」バビロンを舞台に「お金に関する悩み」を抱える登場人物達が様々な出来事を通して蓄財にまつわる教訓を伝えてくれます。
面白くて一気読みしてしまいましたが、あとがきの付記を読んで90年以上前から読まれているベストセラーであることに驚きました。
本作「バビロンの大富豪」は発表当初(1926年とされる)、まずパンフレットの形で発行された。
出版社の社長でもあった作者のジョージ・S・クレイソンは、古代都市バビロンを背景にした人生哲学的寓話を定期的に発表し、知人や関係者に配布した。
それが次第に銀行・保険会社といった金融業界の人々や一般企業の経営者・幹部の知るところとなり、その評判は一気に広がった。
やがてそうした人たちの支持により一冊の本として刊行されるに至る。
「バビロンの大富豪」-(付記)より
本書を読み終えて感じたことは
人が富に対して抱く欲望は今も昔も変わらないし、人が富を築くための原理・原則もまた変わらない。
ということですね。
例えばプロローグのタイトルを見ても
こんなに働いているのに、どうしてお金が貯まらないのだろう
ー 戦車職人バンシアの素朴な疑問 -
という「現代でもみんな思っていること」がネタになっているので、興味をそそられると思います。
物語形式なのであまり内容に触れるべきではないと考えていますが、
単純に読み物として面白いですし、読み終わった後に蓄財に対する心構えのようなものが残る
と思うので万人におススメの内容です。
・・・と言いたいところですが、個人的は「お金にルーズな人」ほど読むべきだと思いますw
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