インデックス投資戦略 VS 配当金再投資戦略
先日、NYダウ平均株価が800ドルもの大幅な下げに見舞われました。
富松のポートフォリオの中でもコカ・コーラ(KO)やゼネラルミルズ(GIS)、AT&T(T)といった銘柄は堅調な動きでほぼ無傷(どころかその後上昇w)だったのに対し、VOO、VYM等のETFやVISA(V)やスターバックス(SBUX)といったグロース系の銘柄はそこそこのダメージを食らいましたw
前回まで「富松ポートフォリオは個別銘柄(配当重視)が多く、バランスが悪いからETFを買い増す!!」とか言ってましたが実は今のポートフォリオのバランスは現状の地合いに対してそこまで悪くないような気がしていますww
結局どの戦略が優位なのか?
今回の株価急落を機に個々の銘柄やETFの動きが「それぞれどう動くのか?」がよく見れたのが嬉しかったですね。(富松ポートフォリオが割と硬かったことが分かったのも嬉しかったですw)
ということで、今回は長期投資を前提とした場合、「S&P500に連動するインデックス投資戦略」と「高配当銘柄の配当金再投資戦略」はどっちがいいのか考えてみました。
でもどちらが優位かなんて分かりっこないので、それぞれのメリデメを挙げてみました。
インデックス投資戦略(S&P500)のメリット
S&P500に連動するETF等で運用する場合、割と分かりやすい(当たり前)のメリットを挙げると以下になります。
- 長期投資の場合、米国経済は基本的に右肩上がりなので「買いのタイミング」に悩む必要はない
- 1商品で幅広く分散されている
- 自分でリバランスする必要はない
- 年間の経費率が安い!
何も悩まない「ただ買って、ずっと持っておく」だけですw
また、S&P500の性質なのですが、時価総額の大きな企業がその構成割合の多くを占めるので、必然的に 「グロース系銘柄の構成割合が高くなる(=配当利回りが高くならない)」となり、この点もメリットとなります。
「あれ?配当利回りが高くないのがメリット?」
と感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、ばっちりメリットになります!
それはなぜか?
ズバリ税金です。
配当金(分配金)として支払われるお金(インカムゲイン)には支払われる度に税金がかかります。
複利の力で資産の拡大を狙う場合、この税金こそが複利を妨げる最大要因になるのです。
つまり、「配当金(分配金)を貰う」→「税金が引かれる」→「残金を再投資」というステップを踏むよりは「配当金は貰わずに、その企業の更なる成長に直接お金を使ってもらう」→「株価上昇」というステップの方が投資期間中の税金がかからないため、配当利回りが低ければ低いほど、本来の複利の効果を最大限に享受できることになります。
【注意】この理屈を個別株投資に当てはめようとすると、投資対象の企業(経営陣)が信頼できる場合に限ります。企業が稼いだ利益を「企業価値を高める」ことに使ってくれないのであれば、投資家が配当金として貰った方が確実に再投資できますからね。
インデックス投資戦略(S&P500)のデメリット
メリットの裏返しになりますが、グロース系銘柄の構成割合が高いので株価暴落時にはモロにその影響を受けます。
まぁ暴落時こそ買い増しの絶好のチャンスなんですけどね。(すぐに回復すると分かっていても評価損だとイイ気がしないですからねw)
そして最大のデメリットは「つまらない」ことw
個別銘柄のように分析する必要も無い、買いのタイミングを考える必要も無い、リバランスする必要も無い。大勝ちすることも大負けすることも無い。静かに平均的な勝利を得続けていく。
なんの欠点も見当たらない素晴らしい投資方法そのものが最大のデメリットという矛盾w
投資をするならば自分で考えたいし、自分で選びたいし、うまく株価が上昇した時や増配発表に歓喜したいのですw
ということで、そもそも投資に関して考えるのがめんどくさい人にとってはデメリットでもなんでもありません。
配当金再投資戦略のメリット
富松的には決算の度にキャッシュが懐に入ってくるという幸福感こそが最大のメリットなんですがw
真面目に考えると、キャッシュが定期的に入ってくる度に再投資を自分で行うため、異なる金融商品や投資対象に再投資可能になることですかね(再投資先の選択肢がある)。
またリタイアして配当金で生活をするようになった場合(まだ遠いゴールですがw)、インデックス投資戦略の場合、積み上げたポジションを取り崩す(売る)ために売り時を考える必要があるのですが、配当金再投資戦略の場合は配当金という形でキャッシュが得られるのでこの悩みは発生しません。
まさに「The 不労所得」ですw
もちろんインデックス投資戦略でも、配当金(分配金)は存在するので積み上げた額によってはポジションの取り崩しをせずに生活はできると思います。
但し、利回りは高くない(1~2%)ので年間500万~600万円の不労所得がほしい人は(税金も加味して考えると)5億~6億円分のポジションが必要になっちゃいますねw
配当金再投資戦略のデメリット
一番大きなデメリットは個別株投資が主軸になりがちなので「自分で選んで、自分でポートフォリオを構築し、自分でチェックし続けなければならない(リスクとリターンのコントロールを自分でする必要がある)」ってことです。
自分で管理するのが好きな人や投資が趣味化してる人には苦でもなんでも無いのですが、この点を高いハードルと感じる方も多いと思います。
米国株は日本株に比べて株主還元の意欲が強いため、連続増配銘柄も多く、減配のリスクは少ないもののリスクゼロではないので決算の内容は注視する必要があります。
あとは、投資スタート直後のあるあるですが「そこそこの投資額にならないと配当金による不労所得感を感じにくい」ってのもありますw
例えば配当利回りが5%の銘柄に投資する場合・・・
①投資金額10万円 → 年5千円の配当金
②投資金額1000万円 → 年50万円の配当金
という感じで②はボーナス1回分程度にまで到達しますが、1000万円分の投資金額を積み上げ続ける忍耐が必要になります。
他には(前述しましたが)「配当金から毎回税金がむしり取られるので、その分複利の効果が減衰する」ということですね。
まとめ
はっきり言ってどちらの投資戦略も優秀で、実績があることはウォーレン・バフェットやジェレミー・シーゲルが証明しています。
どちらも優秀ならどちらかを選ばずに両方の戦略を採用するという選択肢もアリだと思います。
投資対象銘柄の「分散」によってリスク低減ができるなら、投資戦略の分散もまた同じ効果が得られると考えるからです。
なので富松は配当金を追及しつつもVOOへの投資も継続して行っていく予定です。
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