キャッシュフローから見る金持ちと貧乏人の違い
コロナの影響で倒産・廃業に追い込まれる企業や、職を失う人が増加する一方で、株式市場は好調で資産総額を増やす人が増えているのが最近の状況です。
貧乏人が増え、金持ちも増えることで、中間層がいなくなってきています。
(=格差拡大がハッキリと分かる状況になっている)
なぜ貧乏な人はますます貧乏になり、金持ちはますます金持ちになるのでしょうか?
今回はこの違いをキャッシュフロー(お金の流れ)の観点で分析してみようと思います。
損益計算書と貸借対照表の簡単な説明
例えば企業のキャッシュフローを見る時に「損益計算書」と「貸借対照表」という2つの書類を見たりするのですが、今回はこの2つの書類を個人のキャッシュフローを分析する目的で使ってみようと思います。
単語を聞いて「うわ!難しそう」と思った方、安心してくださいw
超単純な話です。
まず、「損益計算書」から説明します。
「損益計算書」はPL(Profit and Loss Statement)と略して呼ばれます。
「どんな収入がどれぐらいあり、何にいくら使ったか」といった「収入と支出の内訳」をまとめた書類です。
まぁ家計簿に毛が生えたようなもんですww
次に「貸借対照表」の説明になります。
「貸借対照表」は「保有する資産や負債の内訳」をまとめた書類になります。
表の左側に「資産」の内容、右側に「負債」の内容が記載されるので、バランスシート(BS)と呼ばれたりします。
「自分の持ち物リスト」みたいなもんですww
それでは早速、金持ちと貧乏人のキャッシュフローの違いを見ていきましょう。
貧乏な人のキャッシュフロー
まず最初は「収入が生活費ですべて消えてしまう」パターンです。
「収入が少なすぎて生活するので精一杯」や「浪費が多くて毎月使い切ってしまう」のどちらか(もしくは両方)が主な原因になると思います。
貯蓄ゼロ世帯が増えている昨今、そんなにレアなケースではないと思います。
原因がシンプルなので解決に向けたアプローチもシンプルなのですが、
収入が給与収入のみの状態なので、不運が重なり給与収入が無くなった際には即時に生活が破綻する「背水の陣」を体現したような経済状態ですね。
改善を望む場合、「転職や副業等による収入を増やす行動」や、「節約による支出を減らす行動」でいざという時の蓄えを作るための余剰資金捻出が急務になります。
中流(金融リテラシー無し)の人のキャッシュフロー
次は多くのサラリーマンが陥りやすいパターンかと思います。
自身の給与収入がそこそこ多かったり、将来的な給与収入の増加を楽観視しているため、ローンを組んで住宅や車を購入しているパターンですね。
年収が1,000万円だろうが2,000万円だろうが、給与収入のみが支出を支えているという点で、危険度は「貧乏な人のキャッシュフロー」と大して変わりません。(ローンがある分、危険度は高いかも)
負債というものは「ポケットからお金を奪っていく存在」なので、負債を購入してしまうことで、生活費以外の支出が増えてしまっていることが上図から分かります。
よく「住宅は資産」と勘違いしている人がいますが、自身が住んでしまった場合、収入が発生しない(+固定資産税や維持費でお金がかかり続ける)ので負債扱いになります。
住宅は誰かに借りてもらうなりして、その賃料が維持費を上回って収益化できた場合にのみ資産扱いになるので注意しましょう。
富松は欲しい物を手に入れるために、身の丈にあったローンを組むことは否定しません。
国も(住宅ローン減税をするほどに)国民が住宅ローンを組むことを推奨してます(※)ww
※ 例えば、年収500万円の人が3,000万円の住宅をローンで購入するということは、(手持ちで3,000万円無くても)不動産屋に対して3,000万円の売上が立つことになります。
これは「年収500万円という生産能力しかない人」に対して「3,000万円分の支払い」というレバレッジがかかることを意味しており、このレバレッジ効果によって実態以上にGDPを跳ね上げることが可能になるので、日本は国策として国民が住宅ローンを組むことを推奨しているのです。
話が逸れましたが、要約すると「収入で負債しか買っていない」のがこのパターンにおける問題の本質ですね。
折角、それなりの収入があるのであれば、負債だけではなく、資産もバランスよく増やすことで財務状況は大きく改善し、生活が破綻するリスクを低減できると思われます。
働かなくても永遠に給料が上がり続ける事が100%保障されている人にとっては、本パターンは全く問題ではありませんww
中流(金融リテラシー有り)の人のキャッシュフロー
これは、「経済的に自由になりたい人が一度は目指すべきキャッシュフロー」になります。
給与収入の一部を生活費に充て、もう一部で資産を購入するパターンです。
資産というものは「ポケットにお金を入れてくれるもの」なので、資産を保有しておくことで収入の柱が「給料」と「資産収入」の2つに増えるのです。
収入の柱が2つあるということは、給与収入が細くなってしまったとしても、資産収入で不足分を補填することで生活の維持が可能になります。
上図の例では給与収入の一部だけではなく、資産収入でも「資産の買い増し」を続けているので、(複利効果も相まって)ある日を境に資産収入が給与収入を上回り始めることも期待できるのです。
そうなるとリタイアしても全く問題ないよね☆
金持ちのキャッシュフロー
これはもう「仕事しなくても資産が生み出すお金だけで生きていける」という経済的な自立を達成している状態ですね。
資産収入で生活を賄いつつ、資産も買い増しし続けるという状態で、「好きなことだけやっていても資産は増え続ける」という正に「金持ち」の完成形ですね。
ここまでくると南の島でトロピカルジュースを飲んでダラダラ過ごそうが、好きな事業を立ち上げて失敗しようが、利益の出ない慈善事業をやろうが、日々の生活には何の負荷も発生しないため、楽しみながら心穏やかに生きて行けるわけです☆
富松の投資活動はここに到達するためのゲームみたいなもんです☆
まとめ
いくつかのキャッシュフローパターンから、貧乏な人と金持ちの違いはただ1点「資産を保有しているかどうか」に尽きることが分かります。
凄く簡単な話なのですが、格差が広がり続ける原因は「資産を持たない人」が一定数いるからに他なりません。
「資産を持たない人」は自分という人間1人分が生み出す価値が収入の上限になります。
一方で「資産を持つ人」は、自分が生み出す価値 + 資産が生み出す価値が収入の上限になるのですが、資本主義社会の中で人々が生活し続ける以上、(世界全体で見ると)経済は成長し続けるものなので、経済成長と共に資産が成長する歴史的事実を考慮すると、資産が生み出す収入の上限は実質存在しないのです。
金持ちになるためのハードルは高いですが、貧乏から脱出するハードルは(ハードルの超え方を知らないだけで)意外と低いと思います。
少しでも投資に興味がある方は以下の記事が参考になれば幸いです。
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